これらのXULアプリケーション開発の特徴を総合して、具体的な利用例を考えるにあたって、私は、社内の業務用アプリケーションの開発にXULを活かせるのではないかと考えています
通常のWebページだと、一般に公開する都合上実行環境を極端に限定することができず、各ブラウザで実装されている高度な機能を利用しづらいです。社内向けであれば社内のブラウザを統一することも可能ですから、Mozillaさえ導入してしまえば、後は社内アプリケーション内でMozillaの高度な機能を遺憾なく発揮できます。
また、Mozilla自体がクロスプラットフォームですから、業務内容の都合でWindowsやMac OSといった複数のプラットフォームが混在している場合でも、すべての社内マシンで問題なくXULアプリケーションを動作させることができます。
アプリケーション開発の手間を削減できるのも重要な点です。Javaやその他の言語でクライアントサイドで動作するアプリケーションを開発する場合、UIを作るのに手間がかかりますし、障害が発見された場合に改善するのも一苦労です。また、複数プラットフォームに対応するためにサーバサイドで動くASPやJSP、その他のCGIをベースにしたシステムを開発するとなると、セッション管理などのネットワークプログラミングならではの問題が出てきます。
このように、XULは、クロスプラットフォームのクライアントサイドアプリケーションを手間をかけずに開発するのに適していると言うことができると思います。
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